公認心理師 2024-121

DV防止法に関する問題です。

かなり基本的な問題になっていますね。

問121 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律〈DV防止法〉について、誤っているものを1つ選べ。
① 離婚後に継続して行われる暴力は、同法の適用範囲外となる。
② 配偶者からの暴力は、犯罪行為をも含む重要な人権侵害行為である。
③ 配偶者からの暴力は、身体的暴力のみならず、精神的暴力も含まれる。
④ 保護命令には、被害者やその子等への接近禁止命令や被害者と同居している住居からの退去命令が含まれる。
⑤ 配偶者からの暴力を受けている者を発見した人は、その旨を配偶者暴力相談支援センター又は警察官に通報するよう努めなければならない。

選択肢の解説

① 離婚後に継続して行われる暴力は、同法の適用範囲外となる。

こちらはDV防止法第1条に規定されている内容になりますね。


(定義)
第一条 この法律において「配偶者からの暴力」とは、配偶者からの身体に対する暴力(身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすものをいう。以下同じ。)又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動(以下この項及び第二十八条の二において「身体に対する暴力等」と総称する。)をいい、配偶者からの身体に対する暴力等を受けた後に、その者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者から引き続き受ける身体に対する暴力等を含むものとする。
2 この法律において「被害者」とは、配偶者からの暴力を受けた者をいう。
3 この法律にいう「配偶者」には、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含み、「離婚」には、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者が、事実上離婚したと同様の事情に入ることを含むものとする。


上記の通り、離婚の後、「元配偶者」から引き続いて暴力を受ける場合も、DV防止法による保護の対象となります。

また、DV防止法の「配偶者」には、婚姻の届出はしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者(内縁の夫・妻)も含まれ、また、「離婚」には、婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者が、事実上離婚したと同様の事情に入ることも含まれています。

したがって、内縁関係(事実婚状態)である場合やその解消後も、DV防止法による保護を受けることができます。

ただし、婚姻や内縁関係にある間は暴力や脅迫を受けておらず、離婚や内縁関係解消後に暴力や脅迫が始まったという場合には、DV防止法の対象とはならないため、刑法等により対応することになります。

以上より、選択肢①が誤りと判断でき、こちらを選択することになります。

② 配偶者からの暴力は、犯罪行為をも含む重要な人権侵害行為である。
③ 配偶者からの暴力は、身体的暴力のみならず、精神的暴力も含まれる。

こちらはDV防止法の前文で述べられていることになりますね。


我が国においては、日本国憲法に個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、人権の擁護と男女平等の実現に向けた取組が行われている。
ところが、配偶者からの暴力は、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であるにもかかわらず、被害者の救済が必ずしも十分に行われてこなかった。また、配偶者からの暴力の被害者は、多くの場合女性であり、経済的自立が困難である女性に対して配偶者が暴力を加えることは、個人の尊厳を害し、男女平等の実現の妨げとなっている。
このような状況を改善し、人権の擁護と男女平等の実現を図るためには、配偶者からの暴力を防止し、被害者を保護するための施策を講ずることが必要である。このことは、女性に対する暴力を根絶しようと努めている国際社会における取組にも沿うものである。


上記の「配偶者からの暴力は、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であるにもかかわらず」という箇所が、本選択肢の内容に合致するところと言えるでしょう。

そもそも配偶者暴力防止法は「配偶者からの暴力は、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害である」という認識に立ち、配偶者からの暴力に係る通報、相談、保護、自立支援等の体制を整備し、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、平成13(2001)年、議員立法により成立した法律です。

そして、内閣府は「配偶者からの暴力」を以下のように定義しています。

  • 「配偶者」には、婚姻の届出をしていないいわゆる「事実婚」を含みます。男性、女性の別を問いません。また、離婚後(事実婚の方が事実上離婚したと同様の事情に入ることを含みます。)も引き続き暴力を受ける場合を含みます。
  • 「暴力」は、身体に対する暴力又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動を指します。なお、保護命令に関する規定については、身体に対する暴力と脅迫(退去等命令については、生命・身体に対する脅迫のみ)を対象としているほか、発見者による通報等、身体に対する暴力のみを対象としている規定もあります。
  • 生活の本拠を共にする交際相手(婚姻関係における共同生活に類する共同生活を営んでいない者を除きます。)からの暴力について、この法律を準用することとされています。また、生活の本拠を共にする交際をする関係を解消した後も引き続き暴力を受ける場合を含みます。
  • 保護命令について同性カップルも対象となった例があります。

上記の通り、「身体に対する暴力」だけでなく「これに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動」も配偶者からの暴力に該当することがわかります。

具体的には、精神的暴力、経済的暴力、性的暴力、社会的暴力、子どもを利用した暴力などもDVに含まれます。

ただし、細かい規定の中で「身体に対する暴力」のみを対象としている場合もあります(例えば、第6条の配偶者からの暴力の発見者による通報等など)。

以上より、選択肢②および選択肢③は正しいと判断でき、除外することになります。

④ 保護命令には、被害者やその子等への接近禁止命令や被害者と同居している住居からの退去命令が含まれる。

DV防止法第4章の「保護命令」には「接近禁止命令等」と「退去等命令」が含まれています。

ちょっと長いですが、引用しましょう。


(接近禁止命令等)
第十条 被害者(配偶者からの身体に対する暴力又は生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知してする脅迫(以下この章において「身体に対する暴力等」という。)を受けた者に限る。以下この条並びに第十二条第一項第三号及び第四号において同じ。)が、配偶者(配偶者からの身体に対する暴力等を受けた後に、被害者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者。以下この条及び第十二条第一項第二号から第四号までにおいて同じ。)からの更なる身体に対する暴力等により、その生命又は心身に重大な危害を受けるおそれが大きいときは、裁判所は、被害者の申立てにより、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日から起算して一年間、被害者の住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除く。以下この項において同じ。)その他の場所において被害者の身辺につきまとい、又は被害者の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならないことを命ずるものとする。
2 前項の場合において、同項の規定による命令(以下「接近禁止命令」という。)を発する裁判所又は発した裁判所は、被害者の申立てにより、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日以後、接近禁止命令の効力が生じた日から起算して一年を経過する日までの間、被害者に対して次に掲げる行為をしてはならないことを命ずるものとする。
一 面会を要求すること。
二 その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
三 著しく粗野又は乱暴な言動をすること。
四 電話をかけて何も告げず、又は緊急やむを得ない場合を除き、連続して、電話をかけ、文書を送付し、通信文その他の情報(電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号に規定する電気通信をいう。以下この号及び第六項第一号において同じ。)の送信元、送信先、通信日時その他の電気通信を行うために必要な情報を含む。以下この条において「通信文等」という。)をファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールの送信等をすること。
五 緊急やむを得ない場合を除き、午後十時から午前六時までの間に、電話をかけ、通信文等をファクシミリ装置を用いて送信し、又は電子メールの送信等をすること。
六 汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。
七 その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
八 その性的羞恥心を害する事項を告げ、若しくはその知り得る状態に置き、その性的羞恥心を害する文書、図画、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この号において同じ。)に係る記録媒体その他の物を送付し、若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する電磁的記録その他の記録を送信し、若しくはその知り得る状態に置くこと。
九 その承諾を得ないで、その所持する位置情報記録・送信装置(当該装置の位置に係る位置情報(地理空間情報活用推進基本法(平成十九年法律第六十三号)第二条第一項第一号に規定する位置情報をいう。以下この号において同じ。)を記録し、又は送信する機能を有する装置で政令で定めるものをいう。以下この号及び次号において同じ。)(同号に規定する行為がされた位置情報記録・送信装置を含む。)により記録され、又は送信される当該位置情報記録・送信装置の位置に係る位置情報を政令で定める方法により取得すること。
十 その承諾を得ないで、その所持する物に位置情報記録・送信装置を取り付けること、位置情報記録・送信装置を取り付けた物を交付することその他その移動に伴い位置情報記録・送信装置を移動し得る状態にする行為として政令で定める行為をすること。
3 第一項の場合において、被害者がその成年に達しない子(以下この項及び次項並びに第十二条第一項第三号において単に「子」という。)と同居しているときであって、配偶者が幼年の子を連れ戻すと疑うに足りる言動を行っていることその他の事情があることから被害者がその同居している子に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認めるときは、接近禁止命令を発する裁判所又は発した裁判所は、被害者の申立てにより、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日以後、接近禁止命令の効力が生じた日から起算して一年を経過する日までの間、当該子の住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除く。以下この項において同じ。)、就学する学校その他の場所において当該子の身辺につきまとい、又は当該子の住居、就学する学校その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならないこと及び当該子に対して前項第二号から第十号までに掲げる行為(同項第五号に掲げる行為にあっては、電話をかけること及び通信文等をファクシミリ装置を用いて送信することに限る。)をしてはならないことを命ずるものとする。ただし、当該子が十五歳以上であるときは、その同意がある場合に限る。
4 第一項の場合において、配偶者が被害者の親族その他被害者と社会生活において密接な関係を有する者(被害者と同居している子及び配偶者と同居している者を除く。以下この項及び次項並びに第十二条第一項第四号において「親族等」という。)の住居に押し掛けて著しく粗野又は乱暴な言動を行っていることその他の事情があることから被害者がその親族等に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認めるときは、接近禁止命令を発する裁判所又は発した裁判所は、被害者の申立てにより、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日以後、接近禁止命令の効力が生じた日から起算して一年を経過する日までの間、当該親族等の住居(当該配偶者と共に生活の本拠としている住居を除く。以下この項において同じ。)その他の場所において当該親族等の身辺につきまとい、又は当該親族等の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならないことを命ずるものとする。
5 前項の申立ては、当該親族等(被害者の十五歳未満の子を除く。以下この項において同じ。)の同意(当該親族等が十五歳未満の者又は成年被後見人である場合にあっては、その法定代理人の同意)がある場合に限り、することができる。
6 第二項第四号及び第五号の「電子メールの送信等」とは、次の各号のいずれかに掲げる行為(電話をかけること及び通信文等をファクシミリ装置を用いて送信することを除く。)をいう。
一 電子メール(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(平成十四年法律第二十六号)第二条第一号に規定する電子メールをいう。)その他のその受信をする者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信の送信を行うこと。
二 前号に掲げるもののほか、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって、内閣府令で定めるものを用いて通信文等の送信を行うこと。

(退去等命令)
第十条の二 被害者(配偶者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫(被害者の生命又は身体に対し害を加える旨を告知してする脅迫をいう。以下この章において同じ。)を受けた者に限る。以下この条及び第十八条第一項において同じ。)が、配偶者(配偶者からの身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫を受けた後に、被害者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者。以下この条、第十二条第二項第二号及び第十八条第一項において同じ。)から更に身体に対する暴力を受けることにより、その生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きいときは、裁判所は、被害者の申立てにより、当該配偶者に対し、命令の効力が生じた日から起算して二月間(被害者及び当該配偶者が生活の本拠として使用する建物又は区分建物(不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第二条第二十二号に規定する区分建物をいう。)の所有者又は賃借人が被害者のみである場合において、被害者の申立てがあったときは、六月間)、被害者と共に生活の本拠としている住居から退去すること及び当該住居の付近をはいかいしてはならないことを命ずるものとする。ただし、申立ての時において被害者及び当該配偶者が生活の本拠を共にする場合に限る。


ちょっとわかりにくいので、もう少し噛み砕いて述べていきましょう。

保護命令には、①被害者への接近禁止命令、②被害者への電話等禁止命令、③被害者の同居の子への接近禁止命令、④被害者の同居の子への電話等禁止命令、⑤被害者の親族等への接近禁止命令、⑥退去等命令、の6つの類型があります。

①被害者への接近禁止命令
被害者へのつきまといや被害者の住居(⑥の退去等命令の対象となる住居は含まない)、勤務先等の近くをはいかいすることを禁止する命令です。期間は1年間です。

②被害者への電話等禁止命令
被害者に対し、以下のいずれの行為もしてはならないことを命ずる命令です。被害者からの申立てにより、被害者への接近禁止命令と同時に又はその発令後に発令されます。
(禁止される行為)
面会の要求/行動監視の告知等/著しく粗野乱暴な言動/無言電話、緊急時以外の連続した電話・文書・FAX・電子メール・SNS等の送信/緊急時以外の深夜早朝(22~6時)の電話・FAX・電子メール・SNS等の送信/汚物等の送付等/名誉を害する告知等/性的羞恥心を害する告知等・物の送付等(電磁的記録の送信を含む)/GPSによる位置情報の取得等

③被害者の同居の子への接近禁止命令
被害者と同居する未成年の子へのつきまといや子の学校等の近くをはいかいすることを禁止する命令です。被害者からの申立てにより、被害者がその同居している子に関して相手配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認める場合に、被害者への接近禁止命令と同時に又はその発令後に発令されます。
※子が15歳以上の場合は子の同意がある場合に限ります。

④被害者の同居の子への電話等禁止命令
被害者と同居している子に対し、以下のいずれの行為もしてはならないことを命ずる命令です。被害者がその同居している子に関して相手配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認める場合に、被害者からの申立てにより、被害者への接近禁止命令と同時に又はその発令後に発令されます。
(禁止される行為)
行動監視の告知等/著しく粗野乱暴な言動/無言電話、緊急時以外の連続した電話・文書・FAX・電子メール・SNS等の送信/緊急時以外の深夜早朝(22~6時)の電話・FAXの送信/汚物等の送付等/名誉を害する告知等/性的羞恥心を害する告知等・物の送付等(電磁的記録の送信を含む)/GPSによる位置情報の取得等
※子が15歳以上の場合は子の同意がある場合に限ります。

⑤被害者の親族等への接近禁止命令
被害者の親族(成年の子を含む)や被害者と社会生活において密接な関係を有する者(親族等)へのつきまといや住居、勤務先等の近くをはいかいすることを禁止する命令です。被害者からの申立てにより、被害者がその親族等に関して相手配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認める場合に、被害者への接近禁止命令と同時に又はその発令後に発令されます。
※親族等の同意がある場合に限ります。

⑥退去等命令
被害者と共に生活の本拠としている住居からの退去及び住居の付近のはいかいの禁止を命ずる命令です。期間は2か月間(住居の所有者又は賃借人が被害者のみである場合は、被害者の申立てがあったときは6か月間)です。

こうした保護命令には要件があり、以下の通りです。

  1. 接近禁止命令等の要件
    配偶者からの身体に対する暴力又は生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨告知してする脅迫(以下「身体に対する暴力等」)を受けた者が、配偶者からの更なる身体に対する暴力等により、その生命又は心身に重大な危害を受けるおそれが大きいこと。
    ※令和5年(2023年)の法改正によって、申立てをすることができる者に「自由、名誉、財産に対する脅迫」を受けた者が追加されるとともに、発令要件が、「心身」に重大な危害を受けるおそれが大きいときに拡大されました。これらの点を含め、法改正の内容は、次のページで詳しく紹介しています。
    ※被害者の同居の子への接近禁止命令、被害者の同居の子への電話等禁止命令、被害者の親族等への接近禁止命令については、上記の要件を満たし、被害者への接近禁止命令が発令されるとともに、それぞれの命令の要件を満たす必要があります。
  2. 退去等命令の要件
    配偶者からの身体に対する暴力又は生命若しくは身体に対し害を加える旨告知する脅迫(以下「身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫」)を受けた者が、配偶者からの更なる身体に対する暴力又は生命等に対する脅迫により、その生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きいこと。

それぞれに要件が異なるので、カウンセリング時にこうした情報を事前に持っておくことが大切です(把握していないと、いちいち確認するなどの文字通り「無駄な時間」が増える。これは専門家として絶対に無くさねばならないもの)。

上記の通り、選択肢④は正しいと判断でき、除外することになります。

⑤ 配偶者からの暴力を受けている者を発見した人は、その旨を配偶者暴力相談支援センター又は警察官に通報するよう努めなければならない。

こちらは第3章の「被害者の保護」に含まれる規定ですね。


(配偶者からの暴力の発見者による通報等)
第六条 配偶者からの暴力(配偶者又は配偶者であった者からの身体に対する暴力に限る。以下この章において同じ。)を受けている者を発見した者は、その旨を配偶者暴力相談支援センター又は警察官に通報するよう努めなければならない。
2 医師その他の医療関係者は、その業務を行うに当たり、配偶者からの暴力によって負傷し又は疾病にかかったと認められる者を発見したときは、その旨を配偶者暴力相談支援センター又は警察官に通報することができる。この場合において、その者の意思を尊重するよう努めるものとする。
3 刑法(明治四十年法律第四十五号)の秘密漏示罪の規定その他の守秘義務に関する法律の規定は、前二項の規定により通報することを妨げるものと解釈してはならない。
4 医師その他の医療関係者は、その業務を行うに当たり、配偶者からの暴力によって負傷し又は疾病にかかったと認められる者を発見したときは、その者に対し、配偶者暴力相談支援センター等の利用について、その有する情報を提供するよう努めなければならない。


上記の通り、DV防止法では、配偶者からの暴力を受けている人を発見した場合、その通報は「努力義務」とされています(選択肢中の「努めなければならない」のことを指しますね)。

児童虐待や高齢者虐待と異なり、通報が努力義務なのは、被害者の意思の尊重への配慮が求められてのものと考えておいて良いでしょう。

「努力義務」の規定は、「人命尊重」と「被害者本人の意思の尊重」の調和を図ろうとして設定されたものであると考えられます。

以上より、選択肢⑤は正しいと判断でき、除外することになります。

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