ジョブコーチ、福祉事務所

ここではジョブコーチと福祉事務所についての正確な知識をまとめていきます。
ちょっと曖昧になりやすいので注意が必要かなと。

◎ジョブコーチ(職場適応援助者)

ジョブコーチによる支援は、一般的・抽象的なものではなく、対象障害者がその仕事を遂行し、その職場に対応するため、具体的な目標を定め、支援計画に基づいて実施される。

障害者本人だけでなく、事業所や障害者の家族も支援の対象としている。

ジョブコーチが行う障害者に対する支援は、事業所の上司や同僚による支援(ナチュラルサポート)にスムーズに移行していくことを目指している。

配置型(地域障害者職業センターに配置)、訪問型(障害者の就労支援を行う社会福祉法人等に雇用される)、企業在籍型(障害者を雇用する企業に雇用される)などがある。

主な支援内容としては以下の通り。

①障害者本人に対する支援

  1. 職場内コミュニケーションの向上支援(挨拶、報告、職場内マナー等)
  2. 健康管理・生活リズムの構築支援(継続勤務、規則の遵守、生活リズムの構築等)
  3. 職務遂行能力の向上支援(職務内容の理解、作業遂行力の向上、作業態度の改善)
  4. 通勤等に係る支援

②雇用主に対する支援

  1. 障害に係る知識の伝達(障害特性の理解、障害に配慮した対応方法、医療機関との連携方法等)
  2. 職務内容の設定に関する助言(作業内容、工程、補助具等の設定等)
  3. 職務遂行に関わる指導方法の助言(指示や見本の提示方法、作業ミスの改善等)
  4. 従業員との関わり方(指示・注意の仕方、障害の知識に係る社内啓発の方策等)等に係る支援

③上司・同僚に対する支援

  1. 障害の理解に係わる社内啓発
  2. 障害者との関わり方に関する助言
  3. 指導方法に関する助言

④家族に対する支援

  1. 安定した職業生活を続けるための家族の関わり方に関する助言

◎福祉事務所

社会福祉法第14条に規定されている「福祉に関する事務所」を指す。

福祉六法(生活保護法、児童福祉法、母子及び寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法及び知的障害者福祉法)に定める援護、育成、更生の措置に関する事務を司る第一線の社会福祉行政機関となる。

都道府県及び市(特別区を含む)は設置が義務付けられており、町村は任意で設置することができる。

福祉事務所には、社会福祉法第15条に基づいて、次の職員が配置されている。

  • 所長:都道府県知事または市町村長の指揮監督を受けて、所務を掌理する。
  • 指導監督を行う所員(社会福祉主事):所長の指揮監督を受けて、現業事務の指導監督を司る。
  • 現業を行う所員(社会福祉主事):所長の指揮監督を受け、援護、育成、更生の措置を要する者の家庭を訪問、来所者に面接し、本人の資産・環境等を調査し、保護等の措置の必要性の有無及びその種類を判断し、本人に対し生活指導を行う等の事務を司る。
  • 事務を行う所員:所長の指揮監督を受けて、庶務を司る。

このほか、老人福祉の業務に従事する社会福祉主事、身体障害者福祉司、知的障害者福祉司などが配置されている福祉事務所がある。

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