社会心理学には態度に関する概念が数多くあります。
パッと思いつくのを簡単にまとめておきます。
主に臨床心理士資格試験に出たものが中心になるのかな、と思います。
◎認知的不協和理論
不協和に際し、その不協和を緩める方向の変化が生じること。
その変化として、情報の選択的聴取、認知の変容、行動の変容、態度の修正等いろいろあります。
よく使われる例が、タバコを吸っている人がネガティブな情報を軽く見たり、一般的でない事例を一般的なように話す(タバコを吸い続けているけど長生きしている老人など)などがあります。
他にも、低賃金でつまらない仕事をした場合に、高賃金の場合よりも「面白かった」と判断しやすいなどです。つまり高賃金の場合は、面白くなかったけど高賃金だったということで不協和が少なく、「つまらない」という態度を変化させる必要がなかったということですね。
◎スリーパー効果
説得内容について、時間を置くこと(スリープする時間を置くこと)で、信頼性が高まる現象のこと。
◎ブーメラン効果
説得内容と逆方向に態度が変わること。
言われたことと逆のことをやるような感じですね。あまのじゃくっぽい。
◎心理的リアクタンス理論
説得等により自由が阻害されたときに、自由を求める方向に態度が動機づけられること。
重要なのが、逆方向なのではなく、自由を求める方向に、という点。
◎バーナム効果
誰にでも該当するような曖昧で一般的な性格をあらわす記述を、自分だけに当てはまる性格だと捉えてしまう現象を指す。
占いなどで「自分のことだ!」となるやつですね。
◎自己成就性(自己実現性)予言
言われることで実現確率が上がる現象を指す。
「あなたはきっとダメになる」と言われると、その可能性が高まる。
中井久夫先生がこれをプラスに使うことの重要性を指摘していました。