DSM-5におけるパニック症:臨床心理士 H29-95

パニック症に関する設問が昨年度の臨床心理士試験に出てました。
DSM-5に関する設問ということでしたが、中身としてはそれ以外についても問われていました。
以下のようにまとめます。

診断基準

A:繰り返される予期しないパニック発作。
パニック発作とは、突然、激しい恐怖または強烈な不快感の高まりが数分以内でピークに達し、その時間内に、以下の症状のうち4つ以上が起こる。

  1. 動機、心悸亢進、または心拍数の増加
  2. 発汗
  3. 身震いまたは振え
  4. 息切れ感または息苦しさ
  5. 窒息感
  6. 胸痛または胸部の不快感
  7. 嘔気または腹部の不快感
  8. めまい感、ふらつく感じ、頭が軽くなる感じ、または気が遠くなる感じ
  9. 寒気または熱感
  10. 異常感覚(感覚麻痺またはうずき感)
  11. 現実感消失(現実ではない感じ)または離人感(自分自身から離脱している)
  12. 抑制力を失うまたは「どうかなってしまう」ことに対する恐怖
  13. 死ぬことに対する恐怖

B:発作のうちの少なくとも1つは、以下に述べる1つまたは両者が1ヵ月以上続く。

  1. さらなるパニック発作またはその結果について持続的な懸念または心配(例:抑制力を失う、心臓発作が起こる、「どうかなってしまう」)。
  2. 発作に関連した行動の意味のある不適応的変化(例:運動や不慣れな状況を回避するといった、パニック発作を避けるような行動)。

その他の項目

  • アメリカにおけるパニック症のは少年例の中央値は20歳~24歳である。
    小児期の発症も少数あり、45歳以上の発症も稀だが見られる。
  • パニック発作の頻度と重症度には大きな変動がある。
    週に1回の発作が一時的に数カ月起きたり、頻回の発作が毎日起こるが、その後の数カ月は全く起こらなくなったり、それらを繰り返すなど安定しない。
  • パニック症への洞察的心理療法の目的は「心理的葛藤に関する、本人の洞察を促すこと」にある。

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