公認心理師 2024-138

事例に合致する病態を選択する問題です。

特徴的な訴えがありますから、それを基準に考えていけばそれほど困難な問題ではないと言えます。

問138 65歳の男性A、自営業。家族に連れられて精神科クリニックを受診した。家族によると、Aは、3年前から、睡眠中に大声を出したり、手足を振り回したりするようになった。また、1年前から孫の名前を思い出せなくなり、日常生活での物忘れも増えたが、後で思い出すことも多かった。この頃から、Aは、「廊下で子どもが遊んでいる」、「靴から虫がたくさん出てくる」、「自分の布団に子どもが寝ている」などと訴えるようになったが、家族が確認してもその事実はなかった。さらに、散歩中に足が動きにくくなり転倒が増えた。絵画教室にも通っていたが、以前のようには描けなくなり、いらいらすることも増えた。
 Aの病態の理解として、最も適切なものを1つ選べ。
① 統合失調症
② 前頭側頭型認知症
③ Lewy小体型認知症
④ Alzheimer型認知症
⑤ 変換症/転換性障害(機能性神経症状症)

選択肢の解説

③ Lewy小体型認知症

まずは事例の要点について述べておきましょう。

  • 65歳の男性A。
  • 3年前から、睡眠中に大声を出したり、手足を振り回したりするようになった。
  • 1年前から孫の名前を思い出せなくなり、日常生活での物忘れも増えたが、後で思い出すことも多かった。
  • この頃から「廊下で子どもが遊んでいる」、「靴から虫がたくさん出てくる」、「自分の布団に子どもが寝ている」などと訴えるようになったが、家族が確認してもその事実はなかった。
  • さらに、散歩中に足が動きにくくなり転倒が増えた。絵画教室にも通っていたが、以前のようには描けなくなり、いらいらすることも増えた。

上記の通り、高齢であること、睡眠中の問題、物忘れはあるがそれが問題の中核というほど強くはない、幻視がある、身体の不自由さが生じてきている、などの特徴が示されていますね。

これらを踏まえ、各選択肢を見ていきましょう。

Lewy小体型認知症は、認知症と意識障害、それとパーキンソン症状などを特徴とし、大脳においてレビー小体を認める疾患です。

マッキースらによって1996年に「レビー小体をともなう認知症」の臨床的診断基準を提唱したのが注目を集めるきっかけになったのですが、それ以前より、通常はパーキンソン病の脳幹部に限局して見られるレビー小体が大脳皮質にもみられることがあることは知られていました。

老年期の認知症患者において、大脳皮質にレビー小体を認めた報告は、岡崎によってなされましたが、その後、日本を中心に多くの症例が報告されています。

小阪ら(1990)は、このような症例をびまん性レビー小体病と名付けて報告しました。

Lewy小体型認知症の診断基準は以下の通りとなります。

Lewy小体型認知症は、進行性の認知機能障害で、正常の社会的、職業的な機能に相当な障害を生ずるもので、著しいあるいは持続的な記憶障害は必ずしも初期からみられるとは限らないが、進行するにしたがって明らかになっていきます。

注意、実行機能、視空間機能の障害は特に著しいとされています。

以下が中核症状、示唆する症状、支持する症状、むしろ否定される症状になります。

中核症状:

  • 浮動的に変化する認知機能(ことに注意と活動性においてみられる)
  • くりかえされる幻視(細かい点まで、はっきりしている)
  • パーキソンニズム(特発性)

示唆する症状:

  • レム睡眠期の行動障害
  • 神経遮断薬に重篤な過敏性あり
  • SPECTやPETで基底核にドパミン伝達物質が低値を示す

支持する症状:

  • よくみられるが、診断的な特異性は証明されていない
  • 転倒と卒倒(くりかえされる)
  • 一過性の(説明がつかない)意識の喪失
  • 自律神経障害(重篤、たとえば起立性低血圧、尿失禁)
  • 幻覚(あらゆるかたちのもの)
  • 妄想(系統的)
  • うつ
  • 画像で内側側頭葉が比較的保たれている
  • 画像で後頭部の活動低下
  • MIBG心筋シンチグラフで異常(低値)
  • 脳波で徐波が目立つ(側頭葉に一過性鋭波)

むしろ否定的な症状:

  • 脳血管障害がある
  • 身体疾患がある、あるいは臨床症状を説明できるような大脳疾患がある
  • 重篤な認知症で、パーキンソンニズムが初めて出現したとき

上記のように、レビー小体型認知症の中核症状としては浮動する認知機能、幻視、パーキンソン症状が挙げられています。

こうした症状は冒頭で挙げた各症状との関連がありそうですね。

具体的には、高齢であること(認知症全般を想定する)、睡眠中の問題(レム睡眠期の行動障害)、物忘れはあるがそれが問題の中核というほど強くはない(浮動的に変化する認知機能)、幻視がある(レビー小体型認知症の中核症状)、身体の不自由さ(転倒と卒倒(くりかえされる))などが一致しているところとなります。

上記より、本事例はLewy小体型認知症と見なすのが妥当と言えます。

よって、選択肢③が適切と判断できます。

① 統合失調症

DSM-5の診断基準を参照してみましょう。


A.以下のうち2つ(またはそれ以上)、おのおのが1カ月間(または治療が成功した際はより短い期間)ほとんどいつも存在する。これらのうち少なくともひとつは(1)か(2)か(3)である。

  1. 妄想
  2. 幻覚
  3. まとまりのない発語(例:頻繁な脱線または滅裂)
  4. ひどくまとまりのない、または緊張病性の行動
  5. 陰性症状(すなわち感情の平板化、意欲欠如)

B.障害の始まり以降の期間の大部分で、仕事、対人関係、自己管理などの面で1つ以上の機能のレベルが病前に獲得していた水準より著しく低下している(または、小児期や青年期の発症の場合、期待される対人的、学業的、職業的水準にまで達しない)。

C.障害の持続的な徴候が少なくとも6か月間存在する。この6か月の期間には、基準Aを満たす各症状(すなわち、活動期の症状)は少なくとも1か月(または、治療が成功した場合はより短い期間)存在しなければならないが、前駆期または残遺期の症状の存在する期間を含んでもよい。これらの前駆期または残遺期の期間では、障害の徴候は陰性症状のみか、もしくは基準Aにあげられた症状の2つまたはそれ以上が弱められた形(例:奇妙な信念、異常な知覚体験)で表されることがある。

D.統合失調感情障害と「抑うつ障害または双極性障害、精神病性の特徴を伴う」が以下のいずれかの理由で除外されている。

  1. 活動期の症状と同時に、抑うつエピソード、躁病エピソードが発症していない。
  2. 活動期の症状中に気分エピソードが発症していた場合、その活動期間の合計は、疾病の活動期および残遺期の持続期間の合計の半分に満たない。

E.その障害は、物質(例:薬物乱用、医薬品)または他の医学的疾患の生理学的作用によるものではない。

F.自閉スペクトラム症や小児期発症のコミュニケーション症の病歴があれば、統合失調症の追加診断は、顕著な幻覚や妄想が、その他の統合失調症の診断の必須症状に加え、少なくとも1か月(または、治療が成功した場合はより短い)存在する場合にのみ与えられる。


これらを踏まえて、本事例を見ていきましょう。

まずは目を引くのは「幻覚」の存在であり、本事例では「幻視」という幻覚の一種が生じています。

この幻視が統合失調症性のものであるか否かの判断は、それ以外の症状との整合性を見ていくことが大切ではありますが、あえてこの幻覚‐幻視のお話で考えてみると、日本における統合失調症の幻覚では、幻視は非常に低頻度であることが示されています(国によって異なるようで、インドだと統合失調症の8割に幻視があるとか。これも昔の統計なので変わっているかも)。

ですから、幻視の存在→統合失調症という連想はあまり合理的ではなく、むしろ解離性の問題で幻視が生じているパターンが多くあります(また、幻聴には解離性のものも心的外傷性もあるので、その辺も要注意ですね)。

とは言え、決め手としてはやはり、睡眠中の問題(レム睡眠期の行動障害)、物忘れはあるがそれが問題の中核というほど強くはない(浮動的に変化する認知機能)、身体の不自由さ(転倒と卒倒(くりかえされる))といったレビー小体型認知症を示唆する情報であり、これらは統合失調症で起こることが明示されていませんね。

以上より、選択肢①は不適切と判断できます。

② 前頭側頭型認知症

本選択肢の「前頭側頭型認知症」の神経精神症状をより具体的に示すと以下のように分類できます。

  • 軽度神経精神症候群:
    ピック病では、潜行性に発症し緩慢な進行経過をとりますから、症状が明らかになる以前にさまざまな前駆的な精神症状を見ることがあります。
    疲れやすくて集中力や思考力が低下し、どことなく不活発で、まるで抑うつ気分があるように見えることもあります。
    また、頭痛や頭重感の訴えもあります。些細なことで立腹したり(易刺激性)、うつ気分や自己不全感がみられたり、態度にも落ち着きがなくなる(不穏)といったこともしばしば見られます。
  • パーソナリティ変化:
    人柄の変化は、本病に特有のものです。
    共通する特徴は社会的な態度の変化であり、発動性の減退あるいは亢進です。アルツハイマー型認知症では、少なくとも初期には、対人的な態度が保たれているのと比べると、この行動面での変化が際立っています。ときには周囲のことをまったく無視して自分勝手に行動するように見えることがあります。また、異常に見えるほど朗らかになって冗談をいったり、機嫌がよくなったりすることもあります。このようなことが続くと、もともとの性格と比べて人格の変化が生じたと見做されるようになります。
    ただ、このような時期には、まだ新しい事柄を記憶する能力は比較的残っていることがあって、アルツハイマー型認知症とは違った印象を受けることが少なくありません。
    特に、衝動のコントロールの障害は、欲動の制止欠如とか、人格の衝動的なコントロールの欠落などと表現され、思考において独特の投げやりな態度は考え不精と呼ばれます。
  • 滞続症状:
    しばしば、話す内容に同じことの繰り返しがあります。これは特有な常同的言語で、運動促迫が加わっています。まるでレコードが同じことを繰り返すようであることから、グラモフォン症候群と呼ばれたこともあります。
    この症状は側頭型ピック病において特徴的とされています。言語機能の荒廃にはまだ至っていない段階で見られるものですが、次第に言語の内容は乏しくなります。
  • 言語における症状:
    言語の内容が貧困になり言語解体と呼ばれる状態になります。自発語や語彙が少なくなり言語の理解も困難になります。中期になると、話を聞いても了解できなくなりますし、自発言語も乏しくなりますが、文章の模写や口真似は十分にできるといった超皮質性失語のかたちをとります。
    本病では、まず健忘失語や皮質性感覚失語が始まり、そのうち超皮質性感覚失語、超皮質性運動失語などが明らかになり、最も進行した段階では全失語も見られます。この段階になると、認知症に加えて、失書、失読、失行、失認、象徴能力の喪失などが出現します。
    同じことを繰り返す反復言語、それに反響言語、緘黙、無表情の四徴候は本病の特徴とされています。
  • ピック病の認知症:
    アルツハイマー型と比べると、初期には記憶障害は目立たないことが少なくありません。しかし、抽象的思考や判断力の低下は、最も初期から認められます。また、対人関係において常同的な態度をとることもあって、社会的な活動はもとより、周囲に対して適切な態度をとることができなくなります。
    初期にはそれまで獲得している日常生活上での技能(自動車の運転など)は残っていますが、トラブルを生じたときに自主的な判断で切り抜けるといったことはできなくなります。しだいに記銘力の低下や健忘が、特有な人柄の変化と相まって、認知症の病像を呈するようになります。しかし、注意力や記銘力は後期においてもかなり残っていることが少なくありません。そのため、前頭側頭型認知症は、記憶よりも言語面で目立つ認知症と表現されることもあります。
  • 精神病様症状:
    神経衰弱様の症状が前駆期に見られることがあります。また、自閉的で無関心な対人的態度や反社会的と周囲から受けとめられるような行為から、統合失調症を疑われることもあります。ただ幻覚妄想を見ることは多くありません。
    精神病様症状としては、進行麻痺様症状、統合失調症破瓜様症状、衝動行為を伴う妄想状態、不安でうつ気分を帯びた状態、強迫症状、身体的影響感情などが知られます。後期になると、自発性の低下が目立ち横臥がちとなります。末期には精神荒廃状態となり、原始反射をともなって無動無言状態となることもあります。

また、行動障害型の前頭側頭型認知症の症候について記載していきます。

  • 病識の欠如:病初期から認められ、病感すら欠いていることもある。
  • 自発性の低下:常同行動や落ち着きのなさと共存して見られることが多い。
  • 感情・情動変化:多幸的であることが多いが、焦燥感、不機嫌が目立つ例もある。
  • 被影響性の亢進:外的な刺激や内的な欲求に対する被刺激閾値が低下し、その処理が短絡的で、反射的、無反省なものになることが特徴的。
  • 脱抑制・我が道を行く:本能の赴くままの行動で、反社会的行為につながることもある。
  • 常同行動:ほぼ全例で認められる。
  • 転動性の亢進:ある行為を維持できないという症状で、外界の刺激に対して過剰に反応する。
  • 食行動の異常:食欲の変化、嗜好の変化、食習慣の変化が見られる。

まずは、性格変化などは本症に特徴的なものであり、この記述があったならば前頭側頭型認知症が浮かんだほうが良いでしょう(少なくとも資格試験的には)。

また、反復言語の存在、食行動の異常、近時記憶の問題は少ないが遂行機能(目的に対して計画を立てて実行する能力)に問題が見られるのも、前頭側頭型認知症の特徴と言えます。

本事例においては、上記を示唆するような症状は確認できません。

よって、選択肢②は不適切と判断できます。

④ Alzheimer型認知症

アルツハイマー型認知症は、進行した段階では大脳全域に変化の及ぶ疾患ですが、もっとも初期には側頭葉底面や海馬などにおいて、まず病変が現れます。

この部位は、記憶の獲得に重要な部位なので、記憶障害のうちでも記銘の困難が最も初期から出現しやすいと言えます。

病変はさらに広範な領域に及ぶため、クリューヴァー・ビューシー症候群(側頭葉の障害)、ゲルストマン症候群(頭頂‐後頭葉の障害)、バリント症候群(後頭葉の障害)などが目立つようになります。

病変が大脳のほぼ全域に及ぶ時期になっても、大脳皮質運動野、知覚野の神経細胞の変化は軽微であることはアルツハイマー型認知症の特徴です。

アルツハイマー型認知症の経過は次のように分けることができます。

  1. 前駆期:特徴的な認知障害が明らかになる前に、頭痛、めまい、不安感、自発性の減退、不眠などの軽度の神経衰弱様症状がみられる時期があります(軽度神経精神症候群)。軽度の人格の変化が明らかになり、頑固になったり、繊細さが見られなくなったり、自己中心的な傾向が見られたりします。また、思考力や集中力の低下があって、物忘れに患者自身で深刻に悩むことがありますし、うつ気分、不機嫌、不活発、焦燥感などの感情や意欲の変化も見られます。
  2. 初期:近時記憶の障害が目立ってくる時期で、時間的な見当識障害や自発性の低下などを認めます。また、新しく経験した事柄や情報を記憶しておくことが困難となりますし、昨日や今朝の当然覚えているはずと思われるような出来事を覚えていないため、周囲の人たちとトラブルを生ずることがあります。
    この中でも記憶記銘障害に関しては、近時記憶が最も初期に障害されやすく、具体的には「反復して同じことばかり聞く」「金銭、通帳など収納した場所を忘れて大騒ぎする」「繰り返し同じものを買ってくる」などが挙げられます。なお、即時記憶は近時記憶に次いで障害されやすく、比較的初期に見られるものとされています。
    また時間的な見当識の低下も初期から見られ、1日の時間帯を間違うなどが起こり得ます。
  3. 中期:この時期になると、近時記憶に留まらず、自己および社会における古い情報に関する記憶が障害されます。見当識では、外出しても道を間違えて家に帰れなくなったり(地理的失見当)、自宅にいても他人の家にいると思い込んだり(場所に関する見当識障害)します。判断力が低下して、簡単な問題の解決も困難となり、日常生活でも着衣、摂食、排便などで介護が必要になります。
    妄想を形成することもありますが、その内容は断片的です。運動面では、多動があり、徘徊や常同行為があって、行動に混乱が多くなります。この時期には、しばしば、失語、失行、失認などの神経心理症状、筋トーヌスの亢進(筋の緊張状態を指し、筋を受動的に伸長したときの抵抗として表現される)、けいれんなどが見られます。
    ただ、この時期には自分の意思を言葉で他人に伝えるということは可能です。このことは行動障害が出ないで生活できるというためには重要な意味があります。
  4. 後期:言葉によって自分の意思を人に伝えることができない段階です。そのために自分の意思や気持ちを不適切な故魚津で表現することが行われます。記憶障害は最も著明で、近時記憶はもとより、自分の出生地、両親、きょうだいの名前、更には、自分の名前まで忘れてしまうことがあります。人物に対する見当識障害もあって、目の前にいる人が誰かわからないということも起こってきます。さらには、鏡に映った自分の顔もわからず、一日中、鏡に向かって話しかけているといったこともあります(鏡徴候)。摂食、排泄、着衣いずれにおいても介護が必要となりますし、失禁も見られます。感情は鈍麻し、まとまった思考は困難です。また自発性の低下は著しく、臥床するようになります。さらに失外套症候群も見られることがありますが、これはもっとも重篤な段階であると言えます。

上記の変化については、きわめて緩徐に発症し進行していきますから、年数で単純に区切れるような分類ではありません。

このように、アルツハイマー型認知症では近時記憶障害を中核とした症状から始まり、見当識障害やADLの問題が徐々に強くなっていきます。

ですが、本事例においては、そうしたアルツハイマー型認知症特有の問題が示されていませんね。

よって、選択肢④は不適切と判断できます。

⑤ 変換症/転換性障害(機能性神経症状症)

まずはDSM-5診断基準の変換症/転換性障害(機能性神経症状症)を見ていきましょう。


A.1つまたはそれ以上の随意運動、または感覚機能の変化の症状

B.その症状と、認められる神経疾患または医学的疾患とが適合しないことを裏づける臨床的所見がある。

C.その症状または欠損は、他の医学的疾患や精神疾患ではうまく説明されない。

D.その症状または欠損は、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている、または医学的な評価が必要である。

症状の型を特定せよ
(F44.4)脱力または麻痺を伴う
(F44.4)異常運動を伴う(例:振戦、ジストニア運動、ミオクローヌス、歩行障害)
(F44.4)嚥下症状を伴う
(F44.4)発語症状を伴う(例:失声症、ろれつ不良など)
(F44.5)発作またはけいれんを伴う
(F44.6)知覚麻痺または感覚脱失を伴う
(F44.6)特別な感覚症状を伴う(例:視覚、嗅覚、聴覚の障害)
(F44.7)混合症状を伴う

該当すれば特定せよ
急性エピソード6カ月未満存在する症状
持続性:6カ月以上現れている症状

該当すれば特定せよ
心理的ストレス因を伴う(ストレス因を特定せよ)
心理的ストレス因を伴わない


こうした転換性障害の基準は、本事例の身体の不自由さを説明することはできるかもしれませんが、一方で睡眠中に起こっていることや幻視の存在を説明することはできていませんね。

ですから、本事例を転換性障害と見なすことは難しいと言えます。

よって、選択肢⑤は不適切と判断できます。

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