Banduraの観察学習

バンデューラといえば「観察学習(モデリング)」ですね(他には自己効力感などがありますが)。

観察学習は、大人が人形を攻撃する場面を見せて、その後の大人への対応(報酬を与えられる、怒られる)によって群を分け、子どもがどのような行動を取ったか、という研究内容だったと記憶しています。

バンデューラは、以下のように結論付けました。
①当時の理論では、怒られた群の模倣行動が少なくなることが説明できない。
②必ずしも強化は必要ないが、「強化の期待」が重要である。

社会的学習理論の構築

バンデューラはこれらの知見から、それまでの刺激と反応のみに限定された理論ではなく、認知過程を重視した学習過程として「社会的学習理論」を示しました。

この理論では観察学習は注意、保持、運動再生、動機づけの4つの過程で構成されています。

①注意過程

  • 観察学習が成立するには、まずモデルの行動やその特徴に注意を向けることが大切。

②保持過程

  • 注意過程によって得られた情報は、後の行動に反映させるまで保持することが必要。

③運動再生過程

  • 保持された情報を使って実際に行動する過程。
  • ちなみに①~③までが、新しい行動を獲得する過程である。

④動機づけ過程

  • その後の行動に反映されるかどうかはこの動機づけ過程による。
  • 動機づけは主に外的強化、代理強化、自己強化の3つがある。
    ◎外的強化:その行動が適切に行える状況(外的環境)によって強化される場合。
    ◎代理強化:モデルが何らかの強化を受けていることを観察している場合。「強化の期待」がこちらでは重要となる。
    ◎自己強化:自分自身で行動に強化を与える場合である。

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